煙草の配給名簿や一時帰国証明書が明らかにした 日本政府の手厚い対応 どこが強制なんだ? 2023.1.27

**********************************************************************************************

jbpress.ismedia.jp

2023.1.20

日韓併合時代の“日本の悪行”について調査する韓国の団体の一つに、「日帝強制動員&平和研究会」がある。団体のトップは、チョン・ヘギョン代表研究委員という63歳の女性だ。

 2023年1月9日、この団体は佐渡金山側が煙草を配給する時に作成した、いわゆる『朝鮮人煙草配給名簿(煙草名簿)』3種や付属文書などを分析し、佐渡金山に強制動員された朝鮮人745人の名前を確認したことを明らかにした。

 煙草名簿3種から抜き出した朝鮮人494人の情報の他、国家記録院などが保管している強制動員関連名簿7種、日本市民団体による調査結果、過去の新聞記事などの資料24種を分析して580人余りの姓と名前を確認し、160人余りの姓名の一部あるいは日本名を確認したそうだ。

 この件について書かれた論文は、韓日民族問題学会の学会誌「韓日民族問題研究」の最新号に掲載された。

 ここまで読んだだけで既に“ピン”とこられた方も多いのではないだろうか。「どこの国に、強制労働者に煙草のような嗜好品を配給する国があるのか」と。

 その当時、最も大衆に親しまれていた「金鵄(きんし/元の名前はゴールデンバット)」という煙草は、1943年に値上げがされて1箱15銭もしたそうだ。軍用の「ほまれ」は7銭だった。

 この頃、はがきは2銭、銭湯が8銭、米10キロが3円36銭、巡査の初任給が45円だったから、煙草はそれなりにいい値段のする嗜好品だったことがよく分かる。煙草名簿に名前のあった494人にどのような銘柄の煙草を配給していたのか定かではないが、配給1回分だけでも相当な金額になったのは明らかである。

 日本人でも貴重だった煙草。それを強制労働者である朝鮮人に配給するなんておかしな話だ。

 

聯合ニュースでは、「一時帰鮮証明書を受け取って帰った人のうち、27人が期間内に寮に復帰しなかったという記録がある」「ここには『家庭の事情で寮復帰が遅れた』と書かれているが、このうち15人は最後まで佐渡鉱山に戻らず脱出に成功した」と紹介していた。

 鉱山の仕事は誰にでもできるような仕事ではない。それなりの体力と忍耐が必要で、これに耐えられなくなった朝鮮人の中には逃げ出す者も多かった。佐渡鉱山に至っては14~15%の労働者が逃亡できる環境にあったそうだ。佐渡鉱山では厳しい監視体制が敷かれていなかったということだ。

 強制労働者を働かせる時には逃げ出さないようにすることが大前提だが、日本はなぜそれをしなかったのだろう。

 それに、先にご紹介した安田氏の場合は帰鮮期間を延長するために延長申請をわざわざ出している。少なくとも彼には強制労働から逃れたいという考えはなかったようだ。

 彼の一時帰鮮証明書は「第1790号」だ。1人が複数回この証明書を受領していた場合もあるだろうから、この数字がそのまま帰鮮の対象人数を表しているわけではないが、少なくとも日本は1790回も帰鮮許可を出していた。こんなことが強制労働者相手にありえるだろうか。

 

**********************************************************************************************