最近では、太陽光パネルを設置するために皆伐した山から土砂崩れが発生している 危険そのもの 2022.9.14

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news.yahoo.co.jp

2022.9.12

近年の記録的豪雨で、土砂崩れや河川の氾濫などが相次いでいる。実際にいくつかの被災地を回ってみたところ、森林を広範囲に伐採した「皆伐(かいばつ)」の跡地から土砂崩れが起きているケースが目についた。伐採で山の保水力や抵抗力が弱まったところに豪雨が直撃し、崩落が起きているようだ。国は林業を成長産業としているが、豪雨への対策は必要ないのか。林野庁や被災者らに話を聞き、実態を探った。

(文・写真/ジャーナリスト・西岡千史)

 

皆伐跡地や作業道・林道から土砂崩れが起きているのは、熊本だけではない。2019年の台風19号で土石流が発生し、12人の死者・行方不明者を出した宮城県丸森町も同様だ。斜面崩壊が多く発生した廻倉地区を自伐協が調査したところ、崩壊54カ所のうち35カ所が皆伐跡地で、さらに18カ所が林道や作業道だった。

丸森町の実家が全壊した40代の女性は、「土石流災害が起きる前から、雨が降ると山から泥が流れてくることがあった。地域の人は『山の奥で木を切ったからじゃないか』と言っていた」と話す。18年の西日本豪雨でも、広島、岡山、鳥取などで同様の崩壊が発生していた。

最近では、太陽光パネルを設置するために皆伐した山から土砂崩れが発生している。鹿児島県姶良市では今年7月、大雨の後にメガソーラー(大規模太陽光発電所)の造成地から土砂崩れが起き、ふもとの農作業小屋や畑が被害を受けた。県は業者に復旧と再発防止策などを求める勧告を出した。

 

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