中国の恫喝には屈せず  ツバル パラオ ほんとうにすばらしいです 2022.7.4

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2022.07.01

金の力にあかせて小国や途上国を取り込み、国際社会からの台湾の排除を目論む中国。しかしそんな大国に屈しない姿勢を堂々と示したツバルの行動が世界に報じられ、称賛の声が上がっています。今回のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では著者で台湾出身の評論家・黄文雄さんが、中国の札束外交に転ぶ国が相次ぐ中、南洋の小国であるツバルが台湾との外交維持を選択した理由について考察・解説。その上で日本政府やアメリカに対して、今後中国による嫌がらせや圧力が予想されるツバルへの支援の強化を呼びかけています。

 

 国連海洋会議 中国、台湾人の出席認めず ツバル外相が退席し抗議

6月27日にポルトガルで開催された国連海洋会議(UNOC)で、ツバル代表団のメンバーとして加わっていた3人の台湾人が、中国から出席を拒否され、会議から排除されてしまいました。しかし、これに対してツバルのコフェ外相は敢然と会議を退席し、中国への抗議の意を表したのです。

ツバルといえば、ポリネシア最西端の諸島国家であり9つの環礁島からなります。海面上昇により水没の危機にさらされていることでも知られ、コフェ外相は昨年11月に開催された国連気候変動枠組条約締約国会議(COP26)で膝まで海に浸かりながら気候変動対策を求めるスピーチを行ったことが、メディアに大きく取り上げられました。

● ツバルの外相、膝まで海に浸かりながら、気候変動対策を訴える【COP26】

現在、南太平洋諸島に対して、中国が経済支援を餌に外交攻勢をかけていることはよく知られています。とくにソロモンとキリバスは、支援と引き換えに台湾と断交しました。ツバルに対しても、中国は海面上昇に対処するために4億ドルの人工島建設をもちかけました。しかし、ツバル政府はこれを拒否し、台湾と外交関係を維持しているマーシャル諸島パラオナウル3カ国との連携を強化する方針を打ち出しています。

● ツバルが中国企業の人工島建設提案を拒絶、親台湾姿勢を堅持

これらの国々のうちパラオについては、中国からの圧力にも屈せず、台湾との国交を維持していることについて、以前のメルマガでもご紹介しました。

● 台湾とパラオという日本が統治した国が、今も中国に屈しない理由
● 中国から嫌がらせを受け続ける2国、台湾とパラオで今も息づく「日本精神」

ツバルは独立国としてはナウルに次いで人口が少ない国です(厳密にはバチカン市国が世界で最も人口が少ないですが、世界中に13億の信徒がいるので除外)。人口はわずか1万1,000(ナウルは1万人)。中国の12万分の1です。そのような小国が、大国である中国の圧力に屈せず、堂々たる外交を行っていることは、大変な称賛に値します。

 

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