成績トップだった中国人留学生は、母国の“依頼”を断れずスパイ活動の「末端」に転落した おそろしい 2022.7.4 

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news.yahoo.co.jp

2022.7.4

警視庁公安部は昨年12月、中国人民解放軍による日本へのサイバー攻撃に関与した疑いで、中国籍の元留学生王建彬(おう・けんひん)容疑者(36)の逮捕状を取った。既に出国しているため公安部は国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配する方針だ。

 王容疑者が来日したのは12年前。もともとは、日中貿易のビジネスを夢見る優秀な若者だった。日本国内での足取りを追った結果、民間人を利用した中国の情報活動の一端が浮かび上がった。

 中国は2017年施行の国家情報法で、自国民に情報活動への協力を義務化。彼もその末端で使われたとみられている。(共同通信=大西逸朗)
 ▽成績優秀な若者は、夢に向け歩んでいた

 2012年春、大阪市にある日本語学校の卒業式。誇らしげな表情を浮かべて賞状を持つ、スーツ姿の王容疑者の姿があった。

 「成績トップで、卒業生代表としてスピーチもした。おとなしい性格で、先生たちにも好かれていた」。今年5月、取材に応じた同級生の中国人男性が振り返った。

王容疑者がこの学校に入学したのは10年春。中国で勤めていた小売り会社を辞め、24歳での留学だった。

 この同級生が当時の印象を語る。「工場やコンビニでアルバイトをたくさん掛け持ちして、自立した生活を送っていた。勉強にも熱心だった」

 学校関係者によると、将来は「日中の貿易ビジネスに携わりたい」と話していた。日本語学校卒業後は、同じ大阪市内にある私立大の経営系の学部に進学。夢に向け、順調に歩んでいた。
 ▽61419部隊

 「日本のUSBメモリーがほしい」

 捜査関係者によると、交流サイト(SNS)のメッセージを通じて最初に「依頼」があったのは大学時代だ。

 依頼主はある女性。公安部の後の捜査で、人民解放軍サイバー攻撃部隊「61419部隊」(山東省青島市に拠点)に所属する軍人の妻と判明した。

 この女性とは、王容疑者が来日する前の勤務先の元上司から紹介され、知り合った。USBメモリー自体の郵送は、もちろん違法でも何でもない。王容疑者は依頼に応え、通販サイトで購入して中国に送った。引き換えに報酬を受け取ったという。

 

( 以下略 )

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