山梨女児行方不明事件 誹謗中傷ツイート発信者情報の開示認められる GJ 2022.3.26

**********************************************************************************************

mainichi.jp

2022.3.25

山梨県道志村のキャンプ場で2019年に行方不明になった小倉美咲さん(9)の母とも子さんが、美咲さんを侮辱する投稿をされたとして、米ツイッター社に発信者情報の開示を求めた訴訟で、東京地裁は25日、開示を命じた。中村心裁判官は、とも子さんの美咲さんへの「敬愛追慕の情」が侵害されたと判断した。原告側代理人によると、死者への「敬愛追慕の情」の侵害を認めた裁判例はあるが、長期の行方不明者に認められるのは初という。

 判決は①損害賠償請求することが被害者本人の意思に反する事情がない②被害者本人が提訴できない事情がある③他に救済する適当な方法がない――という3要件を満たした場合は、被害者の生死を問わず、父母らが提訴できる余地があるとの基準を示した。そのうえで美咲さんの行方が長期間分からなくなっていることから3要件を満たしていると判断し、卑わいな表現で美咲さんを侮辱する3件の投稿をしたアカウントの発信者情報を開示するよう命じた。

とも子さん側は発信者情報が開示されれば、投稿者に損害賠償を請求する方針。代理人の小沢一仁弁護士は「行方不明の状態が続いているからといって権利が保護されないのはおかしく、判決は意義がある」と話した。

 とも子さんや美咲さんに対する中傷を巡っては、とも子さん本人の名誉を侵害したとして発信者情報の開示を命じた判決が既に複数出ている。

【遠山和宏】

**********************************************************************************************

**********************************************************************************************