「どっちがヘイトだよ」 川崎市 2018.6.3 のケース 恐怖しかないです 2021.11.13

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note.com

 

現在、近畿弁護士会人権シンポにおいて「ヘイトスピーチ規制」を考える分科会において報告書を取りまとめている最中なのですが、いわゆる「在特会」や「ネトウヨ」の差別発言をどう捉えるかという議論が、当然のことながら生じています。そこでは、日本のナショナリズムが「歴史の歪曲」や人種差別意識と結びつけて論じれてきました。今回の朝日新聞の謝罪に関連し、日本の排外主義的保守活動について若干の擁護を試みました。こうした分析をどう考えるかは、弁護士会においても、そしてこのMLにおいても自由ですが、そこにある議論に値する問題点を把握しないで通りすぎることはできないでしょう。(2014/9/17)

 

いわゆる在特会の活動は、アンチ水曜日デモを原点としています。従軍慰安婦問題を糾弾する水曜デモに対する「アンチ(対抗言論)」として始まったものです。
彼等のView point は、従軍慰安婦の「強制連行」はなかった、彼女らの待遇は、総じて好条件であって慰安所施設における「性奴隷的虐待」はなかったというものです。

僕が気になっていたのは、ヘイトスピーチ規制積極論者のなかに往々にして在特会ないし極右団体の主張、従軍慰安婦の「強制連行」や「性奴隷的虐待」はなかったという主張に対し、「排外主義的歴史歪曲」とのレッテルを貼り付けようとする非難があったことです。 もちろん、議論の詳細については異論の生じるところでしょうが、少なくとも、従軍慰安婦の「強制連行」と「挺身隊」との混同については、それを報じた朝日新聞が誤りを認めて謝罪したことで決着がついたようです(国民世論的には。国際世論についてはこれからです)。

これまで、日本人は、祖父の世代に少女20万人を強制連行して性奴隷にする蛮行を働き、現在の日本人は、その蛮行を指摘されても素直に事実を認めず、謝罪も賠償もしない無責任で不誠実な民族というレッテルを貼られてきました。事実ではない冤罪で糾弾を受けても、謝れないのは当然です。無実であることを知りながら、国際世論に迎合して、謝罪のポーズをとるのは、それ自体、不道徳であり、不誠実です。子供たちや若人は、そうした偽善を憎みます。それは健全な精神のありさまです。いわゆる「民族的人格権」や「民族的アイデンティティの権利」というものが認めうるのであれば、多くの日本人が朝日の報道と、これによるクマラスワミ報告・マクドゥーガル報告に基づく国際世論によって、そうした人格権を傷つけられ、民族的侮辱を感じてきたはずです。

 

( 以下略 )

 

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www.sankei.com

2018.6.3 産経新聞

ヘイトスピーチ対策法施行から2年となる3日、川崎市川崎区の川崎市教育文化会館で3日に開催する予定だった市民団体「ヘイトスピーチを考える会」主催の講演会が、会館前に押しかけた反対派市民団体の関係者らにふさがれ、考える会は集会を延期した。

主催者の実質的な代表が右派団体「日本第一党」最高顧問を務める瀬戸弘幸氏(66)であることから、市民団体「ヘイトスピーチを許さないかわさき市民ネットワーク」を中心に反発、講演会の中止を呼びかけていた。
 集会は「反ヘイト条例は是か非か」という題で政策討論会を開く予定だったが、数日前から対レイシスト行動集団(前身は「レイシストをしばき隊」)がツイッターなどで「ヘイト集会を許すな」などとして、中止に追い込むよう宣言し、集結を呼びかけていた。
 会館の関係者によると、開場1時間前の午後1時ごろから、抗議に集まった数百人が、講演会関係者らの入館を阻み、激しいもみ合いとなった。
 神奈川県警機動隊は現場で警戒したものの、押しかけた講演会反対派が出入口周辺に座り込むなどし、講演会参加者が入館するスペースを確保することができなかった。
 考える会側は午後2時半ごろ、会館に中止、延期を申し入れた。
 川崎市では3月に市立公園や公民館など公的施設でのヘイトスピーチを事前に規制できるガイドラインが施行されたばかり。不許可や許可取り消しができると明記されており、対応が注目されていたが、市は「要件を満たしていない」として適用を見送った。

会館によると、考える会の講演会は4階で開かれる予定だったが、講演会に反対する団体関係者とみられる個人名で今月1日、6階の大会議室と3階の2つの会議室を使用したいとの申し入れがあり、意見が対立する双方の関係者が同じ会館内に集まる異例の事態となっていた。
 抗議した在日3世の崔江以子(チェ・カンイジャ)さん(44)は「延期という結果を勝ち取った。今後は市がガイドラインを正しく運用してほしい」と話した。
 講演するはずだった徳永信一弁護士は「ヘイト規制が表現の自由に対する重大な侵害だ。こういう形で議論を阻止されては何も生まれない」と訴えた。
 対レイシスト行動集団の公式ツイッターには3日、「会場となる3階の第6、第7学習室(108名)は16時の弁士(本文中は実名)の登場をお待ちするまでの間、休憩・懇談・その他の待機のため13時に開場します」などと告知。会館内にも反対派を入れ、断固、講演会を阻止する姿勢を見せていた。
 抗議に参加を表明していた有田芳生参院議員(66)は「ファシストが民衆に追いやられるシーンを思い起こさせます。(中略)暑いなか、お疲れ様でした」とツイートした。

福田紀彦・川崎市長は5月の記者会見で「公の施設で講演会開催の申請があれば許可するのが原則」と強調した一方、開催当日まで主催者側の情報収集を進め、ガイドライン適用の可否を判断するとしていた。

(WEB編集チーム)

 

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